瀬戸うちの津々浦々はまるで光や風を楽しめる縁側のような場所です どうぞおくつろぎください

「海からの手紙」

少し時間が過ぎましたが
春の旅の話です。

弥生の空
天気は西からくだり坂。
このところ雨は
真面目に春を連れてくるけど
本当に、?雨ふるの?という青空の下。。。

よし!
雨に追いつかれないよう東へゆこう!

そう言って、海辺のワインディングロードをひた走る
決めたのは〝東へ〟ただそれだけ😊
あとは何も決めない
そんな気ままな旅の始まりだった

浜辺があるたび
なんとなく海におりてみる
春はまだ名のみ(ローレライです(笑))
風はまだ冷たい
人も少なく
「静かだなぁ」と、思わず呟いて
〝海が全部の言葉を受けとってくれてる
からじゃない?
君は詩人だね〟
などとひとりふざけながら
足元に光るかけらをみつけた

それは、波に磨かれたガラス細工
〝シーグラス〟だった

少しずつ曇り始めた空にかざすと
なんとも言えない表情の〝海〟が見えた

シーグラスって海からの手紙なのかも
そんなことを考えながら
ひな鳥を抱くように両手に乗せ
眺めてみると
〝世界に2つとない出会いだぞ〟
と、話しかけられたようだった

海辺のワインディングロードは
人生に似ている気がする
たくさんのうねりと曲がり角
小さくいくつもの弧を描きながら
進んでいく道をまあるく繋いで
目の前の
日々を大事に生きていく
そして
その道はかならずどこかへ
繋がっている
急な坂道やまわり道
そんな
目まぐるしい日常を目の当たりにして
心が欠けてしまう
そんなときだってある

シーグラスを見つめながら
ふと、思ったのでした。

〝浜辺で出会った ひとピース
この海の名前を知っている。

尖っていた頃、誰にも「触らないで!」と言って
差し伸べた人の手を傷つけたりもした

海の名前を知るために
大きい波に任せて
旅に出る

海は深い所まで連れて行って
来る日も来る日も
包み続けて
尖らないで生きることを
教えてくれたんだ

どれくらいかかっただろうか

寄せては返すことを繰り返した波が
いつしか浜に送り届けてくれた
わたしはまあるいひとピース
わたしだけのひとピース〟

日々を生きて思うのは
〝ひとりにひとつにしかない
 ストーリーがある〟ということ
どんなときも心に光を灯し続けるために
たったひとつきりの自分の心を
確かめるように
何度、手のひらに取り出しても
ちゃんと自分の真ん中に大事にしまい
灯し続けていけますように

優しさにハグされて
いろんな日のいろんな思い、
いろんな人のいろんな思いを
受けとりながら
繰り返す波のような時間に磨かれ
灯した光を自分から消さないように

手のひらで透き通るシーグラスは
触るとすべすべで
握ってみると
ひんやりとして
なんとも言えずここちいい

〝心が欠けてしまったときは、
魔法をかけて戻そうよ
 心のパズルのこの宝石を
欠けたところと合わせてみな〟
と、握りしめた手のひらに手紙が届いた

〝ほらね、元のハートに戻ったでしょ〟

といってきらりと光る

〝もう誰も傷つけないカタチ
 もう、触っても大丈夫だよ〟

手のひらの上でそう言っている

いいものを見つけた
なんにも決めない旅だったのに

帰り道は雨を迎えに行った
避けられない大きな粒の雨だった

今、世界を覆っている濃い〝春霞〟
視界は遮られても
季節はいつものようにめぐっています

優しい気持ちを分け合って

 そうしてみんなで生きていこう

進むべき道が見えた時、
今日のこの日は
「いつかの出来事」になる

時間を超えて旅をする
この手のひらのシーグラスが
そう、教えてくれるのでした。

瀬戸うちの縁側で見つけた
小さくて大きな物語。

それではまた、次のひだまりで😊

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